teikokukagekidan’s diary

主にハーメルンに投稿してる小説の設定

†MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 第十九話、隠れ住む者

この物語は
ポケモン
小匙一杯のグロ要素
申し訳程度のサクラ大戦要素
を含みます。これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい


前回のあらすじ、ラグナ一行はヒマワキにてシャーリィとジュリィを下し、新たにこのかとらんまるをパーティに加えて本拠地であるミナモシティに向かって進んでいた


ラグナ「…おかしい」
このか「どないしたん?」
現在彼等は121番道路に差し掛かっていた、そこでラグナだけが不信感のあるような目をして空を見上げていた、雷雲鳴り響く雨空を
アンペルト「最近雨が多いのう、ヒマワキ周辺は湿地で山岳地帯言う事もあって土砂降りじゃったが…」
ラグナ「っ!」
あるま「ラグナ!どうした!?」
一心不乱にラグナは走り出した、それを5人は追う、なぜあそこまで必死なのか理解できなかったからだ
ラグナ「くそっ!なんで気付けなかった!!」


〔ミナモシティ〕

ザアアアアアァァァァァ!!
激しく雨が降り続いている、ラグナはすぐさま毒屋敷に駆け込んだ、それに遅れて5人も毒屋敷に入った
ラグナ「ベノっ!!」
突然帰ってきたラグナにロビーで掃除をしていたタマズサとカオティクスが驚き、急いで駆け寄る。ラグナは凄まじい形相で息を荒げている
カオティクス「ラグナさん!どうしたんですか!?タマズサさん、ベノさんと他のメンバーを呼んできてください、それとタオルを!」
タマズサ「了解や、ちょお待ってな」
らんまる「らんまるも手伝う」
このか「あるまはん、ぼたんはん、ウチらも!」
ぼたん「あぁ…!」


〔毒屋敷 リビング〕

ベノ「ラグナ、落ち着いたか」
ラグナ「あぁ…すまねぇ…」
あるま「どうやらただ事ではないようだが…説明してもらおうか」
しゅヴぁる「俺もここまで必死な…いや、必死が過ぎているラグナは始めてだ、説明を頼む」
ベノ「…実はな、今回の退化飴事件と最悪の事件が重なってよ、ラグナにはそれに当たってもらう予定だった、だが見事に退化しやがったもんだから当たれなくなっちまったんだ」
このか「それと事件がどう関係するん?」
ベノ「実は水組の隊長であるシャンガって奴が行方不明になってな、厳密に言えば場所は確定してんだ、だがそこに行けるのがラグナだけってんだ」
ぼたん「つまりデゲネレーションキャンディーを食べた為ミズゴロウではそこに到達できない…」
アンペルト「そこで偶然飴食ってもうたわしらとホウエンを巡る事で実力を早く戻そうと、そういう魂胆じゃったんじゃな?」
ベノ「おう、利用したつもりはねぇがそう思わせたんならすまねぇ、だがそうでもしねぇと間に合わなかった…いや、もう手遅れかもな」
その時、突然窓が割れた
ぷりん「びっくり…、…?」
エクレール「どったの?」
ぷりん「…絶対零度
もみじ「へ?」
ぷりん「これ雨粒だけど雨粒じゃないよ」
ルークス「見せて」
手渡された粒をルークスとカオティクス、あるまが観察する、この三人非常に視力が良い
ルークス「なるほどね、そりゃあ窓程度なら割れるわね」
しゅヴぁる「説明してくれ」
カオティクス「これは雨粒が冷え切った空から降り注いだ事で空気抵抗で鋭くなった物です」
あるま「その上凄まじい勢いで冷やされるから鋭さを保ったまま振り注いできた、簡単に言えば振ってくるまきびしだ」
ベノ「冷静に観察と説明するのは良いがこっちの話も聞いて欲しい。その前に…」
ガチャコンと警報レバーがおろされると危険を知らせる放送がミナモに響き、街から人はあっと言う間に消え、凍った雨粒だけが降り注いでいた
ベノ「さて、偶然の一致だな、その雨粒以前にお前等実はホウエンで雨が降るのは決まってヒマワキ周辺だけと知ってるか」
あるま「初耳だな…」
ベノ「実はミナモ周辺って雨が降らねぇんだ、さぁここでちょっとクイズだ。お前等がさっき居た121番道路はヒマワキ寄りかミナモ寄りかわかるか?」
ぼたん「ミナモと隣接しているから雨は降らない…じゃないのか?」
ベノ「正解だ、じゃあなぜ雨が降っているか、完全に異常気象だよな、そこで誰もはそう思う、だが俺達は違う、原因が何かわかっているからな。水組隊長、シャンガ、種族…カイオーガ
ラグナ「シャンガは数少ない伝説のポケモンに分類されているにも関わらず隊長会議に毎度出席するほど真面目でな、一々こっちの居る地方にまで足を運んでくれるんだ、だがここ数ヶ月音信不通でな、水組のメンバーにもわからないそうだが…ここ最近海底洞窟への入り口が凄まじい水流で俺と同じくらい力があって泳ぎもできる副隊長さえも入れず溺れかけたほどだ、そうなると俺にしか行けない、俺なら強い水流の中でも泳げる」
ベノ「で、トクサネで最終テストの後向かってもらう予定だったんだが…もうこの有様だ、空から降ってるのは殺人雨粒、それが次期にホウエンを包んでみろ、森や街や生態系は一気に崩れ、最悪水増しでホウエンが沈む、それだけならかわいいもんだが別の地方にまで影響が出るかもしれない、それだけは絶対に避ける必要がある」
このか「ウチらが知らん内に世界の危機って…ホンマいっつも突然なんやなぁ」
ベノ「伝説のポケモンの力なんてそんなもんだ、扱い方を間違えれば世界なんかすぐに変えられる。だから昔っから権力者は伝説のポケモンを求める。己が望むままに世界を変えれる、他を寄せ付けない圧倒的な力ってそんなもんだろ」
しゅヴぁる「では早速海底洞窟に向かわなければ行けないのではないか、こうしてる間にもあの雨雲は規模を広げているかもしれない」
ラグナ「言われなくても…」
ベノ「あぁ、早足で行くぜ、だがな…流石にここからトクサネ南の海底洞窟まではラグナでもキツイ、だから…ちょいと俺等も本気出さなきゃなんねぇ、今から名前呼ぶ奴は付いて来い、それ以外はカオティクスの指示に従って街の防衛に当たれ、地、兎、鍼の三組には連絡済だ。じゃあ名前呼ぶぞ、ラグナ、ぷりん、タマズサ、らんまる、ぼたん、このか、アンペルト、あるま」
カゼキリ「総司令、私様は連絡に回してくれ」
ベノ「わかった、カオティクスと協力して他の組の補佐を頼む。それじゃあ行くか」


ベノ「絶対音信不通になる、まお達には好きに動けって言ってあるが持ち場は離れるなとは伝えてある。お前等も持ち場は絶対離れるな、前のなんだ、ネオプラズマ団みたいに規模はでかくねぇがその分俺達がどれだけ被害を最小限に抑えられるかに掛かってる。ホウエンが沈んだら世界の終わりと思え」
カオティクス「はい、ベノさん、気をつけてください」
ベノ「おう、ラグナ、行くぞ」
ラグナ「あぁ、俺にホウエンの命が掛かってる。絶対に止めて見せる」
かつて 90人もの尊い命を奪った大量殺人犯は ホウエン中の命を背負い 決戦の大海原へと 今 向かって行った
ラグナ「これ以上罪も無い命が失われるのは…俺達が絶対に避けなければいけないことだ」
生まれ 捨てられ 家族を殺され 育った地を護るために
ラグナ「待ってろ!シャンガ!!」
彼は立ち上がる



次回予告
大海原を行く一行、海は荒れ、雷が鳴り響き、強風が吹き荒れる。だが彼等は向かい続ける。そしてたどり着く海底洞窟、その奥に潜む者は…

次回 †MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 第二十話 光の先の闇

後四話、結構詰め込みます