teikokukagekidan’s diary

主にハーメルンに投稿してる小説の設定

てゐ国歌劇団外伝 ただいな:私にしか出来ない事

この物語はてゐ国歌劇団の番外編、ポケモン、申し訳程度のサクラ大戦要素を含みます、これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい。後今回は主人公目線多めです、主人公目線はそのキャラのイメージカラーになります、今回は納戸です


シンオウ地方の隠れ里〜
ただいなの母「ただいなさんよろしいですか?」
ただいな「はい、なんでしょう?お母様」
このお話はただいなが...彼女がてゐ国歌劇団に入る前のお話です


ただいな「てゐ国歌劇団...?ですか?」
ただいなの母「はい、世界的に有名なボランティア団体です、ですが裏では世界の平和を護り、救われない命を救う団体です」
ただいな「正義の団体なのですか?」
???「いや、いささか非合法的なことをしたりもする、如何せんそうしないとやって行けない時もあってな」
その時でした、私とお母様のいる客間に一人の男の方が御見えになりました、その方は一度部屋の前で正座して一礼すると顔を上げて名乗りました
ベノホーン「御免、てゐ国歌劇団総司令ベノホーン、本日はこちらの令嬢であるただいな嬢に話しがあり、イッシュ(スカウト時期は第五世代)より参らせてもらった」


ベノ「単刀直入に用件を伝える、現在てゐ国歌劇団では新しい人材を捜している、そこで情報を集めていたところ令嬢の噂を聞いた、何でも...その歳で陰陽道の代を受け継いだと」
ただいな「はい、『父上のお告げ』です」
私には幼少より不思議な力がありました、それは『死んだ父上の声が聞こえる』というものです。でもいつでも聞けるという事ではなく突如として聞こえます

ベノ「そこに目を付けた...というのも邪が過ぎるという物だ、できうるなら陰陽道200代目というわけではなく『ただいな』として勧誘したい」
ただいな「そのお話、御受けしたいです」
ベノ「手早い回答は嬉しいがそれも『父上のお告げ』だから...ではないだろうな?」
ただいな「半分は...ですが生前の父上がよく仰っていました、『いつか近いうちにお前は外を知らねばならない、どのような形にせよ知るという事は決して悪い事ではない』と...」
私は昔父上に教えられたことを復唱しました、その時でした
ただいな「っ!?...」
ベノ「...?どうした?」
来ました、お告げです、このように突然『言葉』では無い『何か』が脳裏に過ります
ただいな「...お告げです、あなたと戦えとの...!」



ベノ「本当にいいんだな?」
ただいな「問題ありません、これも『父上のお告げ』ですから」
ベノ「...一言言っとくぞ、てめぇの親父がなぜそんなことを言ったかは知らねぇ、だがな...令嬢といえども正式な試合である以上出来レースや手加減があると思うなよ、いいならかかって来い」
ただいな「はい!」

ただいなの母「...あの子...大丈夫かしら...どうしてなの?あなた...」

ただいな「はぐっ!」
ベノ「どうした、まだ三分も経ってねぇぞ」
ただいなはあしらわれていた、しかもベノは片手で剣すら使っていない
ただいな「剣を使わないなんて...手加減はしないと言ったはずでは...」
ベノ「悪いか、俺の本気は小細工無しの肉弾戦だ」
本来のベノの戦い方は、俗にいう第一世代に通ずる、特性、持ち物、性格などは無く。信じるは己の強さ、判断力、そしてニドキングが突出して「強い」と言われるのが三つ目の器用さ、ところがベノはニドキングという技巧派の目立つ種族では珍しく小細工を嫌う、そう、「第一世代から」だ
ただいな「くっ...ならなぜ両手を使わないんです!」
ベノ「お前が両手を使わせてくれないからだ」
くぅ...どうもこの方は本気を出していない、明らかに手加減なさってます...まるで...魔性の力を抑えているように...
ベノ「どうする、まだやるか?」
ただいな「お願いします!!」
ベノ「(真面目だな...)かかってこい!」
ただいなは目を瞑り、霊符を掌に乗せ、剣を研ぐようにオーラのような物を剣に纏わせた、そしてまた別の霊符を投げつけた、その霊符は不規則な軌道でベノを囲む、そしてあっという間に包囲されてしまった
ベノ「面白い手品じゃねぇか、もっと見せてみろよ」
ただいな「手品じゃありません!瞬月!符想斬!!(しゅんげつ ふそうざん)」
霊符による結界で相手を包囲し、結界ごと相手を切る!ただいなの技が綺麗に決まった...かに見えた...
ベノ「修行不足だな、出直せ、井の中の蛙
ただいなは悪あがきと言わんばかりにベノに切り掛かった...だが...
ベノ「効かねぇよ、なまくらが」
一応このとき、ベノは本気であった、ただ...普通のポケモンに合わせるためには「片手だけ」を使わなければ本気を出せないのだ、尚ベノがどうして真剣で切られてるのに平気かというと避けているからではなく振られた刀を横から衝撃を加えて威力を殺しているからだ
ただいな「やああああ!!!」
ベノ「そこまで」
ガキィン!あまりの往生際の悪さにウンザリしたのか今度は刀の鍔を蹴り上げて強引に試合を終わらせた


ただいな「...完敗です」
ベノ「いや、結構いい線行ってんじゃねぇか?何せ...俺が最後に「足」を使ったからな」
ただいな「...?」
ベノ「片手以外を使わせたって事だ、さて...本当にいいんだな?」
ただいな「二言はありません、てゐ国歌劇団入隊のお話、ぜひとも受けさせてください」
ベノ「それは...」
ただいな「『父上のお告げ』では無く『私として』です、たしかに父上からお告げは頂きます、ですが決断するのは私にしか出来ない事ですから」
ベノ「...いい顔だ、よし...これでそろったな」
ただいな「え?」
ベノ「お前が最後だ、ギリギリな。それとあくまで俺の解釈だが...てめぇの親父は俺に挑んだらお前が負ける事を分かってて戦わせたと思うぜ、きっと...『見た事の無い世界を見て来い』ってことじゃねぇかな...上手く言えねぇがな」
ただいな「私も...そう言われてみればそう思えます...だからこそ、これからよろしくお願いします!!」
こうして私は晴れててゐ国歌劇団に入隊したのでした、その後他の皆さんと合流してすぐに出動命令が出たのはまた別のお話です...では皆さん、また御会いしましょう

FIN


後書き
どうも皆さん、最近一週間風邪にも関わらず授業に出ていたてゐ国歌劇団です、今回は短めに。今回は比較的明るく、後ろを一度振り返ってみようということでただいなを選びました、決断するのは自分にしかできないこと。彼女の特殊な能力についても少し触れてみました、そういうことで時間がないのでここら辺で...