teikokukagekidan’s diary

主にハーメルンに投稿してる小説の設定

てゐ国歌劇団スペシャル† 四話の後書き

※注意※この記事にはスペシャル†四話のネタバレが含まれて居ます、まずそちらをご覧になってからこちらをご覧ください














はい、こんにちは、四話を四日ほどで仕上げてイラストを急遽四枚も描いて死に掛かっているてゐとです

今回の四話、お楽しみ頂けましたでしょうか?今回の内容、少しネタバレしますとこの三人の過去は最終章でやるつもりでした、†のラストでは無く本当のてゐ国歌劇団最後のネタとして暖めていましたが諸事情というか「出すなら今だな」と私が思った単純な理由でもあります。

さて、今回のお話、私個人ではツイッターでも言ったようにR-18です。理由は主に書いてあることが普通書かないことばかりだからです。だって普通ポケモンの小説とは言え20周年に書いていい小説の内容じゃないでしょ(笑)


主なR-18の理由

国が絡んでいる戦争
人身売買や麻薬などの単語
死体から剥ぎ取った物を売買する
ジーパンの過去
ベノとジーパンの関係
初代の対戦環境を否定する言動


これらが該当するかと、他は知らん(笑)

これらを書く際にとても難儀しました、いくら二時創作だからって後に実況者を目指している奴が何を書いてんだと、まぁ知名度が底辺なら何も言われんよね。もう色々と底辺だし


そして今回(のみ?)特別演出としてイラストを四枚、急ごしらえで描きました、四枚目は許してくれ、四枚目を描くのにどえらい疲れたから。では説明していきます、まずはこの画像


題名:良心の天秤
本編で説明できませんでしたが(察してくれると嬉しい)シャーヴァルは幼くして天涯孤独、おやっさんと呼んで慕う人物に拾われ、戦争で亡くなった兵士などの遺品を売って生活する俗に言う『死の商人』として幼少を過ごしました、その結果、年齢不相応の知識を身につけ、大人のような考えもできるようになりました、ですが彼は今でも平和について悩んでいます、「手段を選ばない平和」そこに不殺という原則を付け加えて。

見た感じ分かるとは思いますが彼は自分の望む未来を見つつ、過去に囚われています。ですので間を取って「今」となります。彼は彼なりの答えを探しています、彼も今回の主人公の一人、一回きりの捨てキャラだった彼がその作品の主役に昇華したのは一重に皆様がシャーヴァルというキャラを愛してくださったからです、彼の親としてお礼を申し上げます、本当にありがとうございます。

たしかに誰も殺されず、不殺で平和を築ければ誰も苦しまない、でもそれでは過去に囚われて未来へ進む事ができない、血を吐き続ける悲しいマラソンです。ですが未来を進むには自分の弱さと向き合い、過去を背負わなければいけない。シャーヴァルは手段を選ばなかったので「弱さ」というものがありません、彼は弱さが無い故に過去と未来に挟まれています。彼にも彼なりの正義があり、またそれが悪でもあるのです、ですから今回は「主人公はべノたちてゐ国歌劇団だからシャーヴァルは悪だ」と思わないで欲しいです、むしろ…平和を築こうとするシャーヴァルを止めようとするベノたちが悪なのかもしれません。そんな深い気持ちになりながら、心を鬼にしてシャーヴァルパートは書き終えました

続いてはこちら


題名:見なかったことに
完全に思いついたギャグです、「あ、SD絵にするとこのシーン映えるかも」と思って書いてみました、薬物調合が得意なラピスがジーパンを眠らせるために睡眠薬を打ち込んだ後、袖から落とした瓶を拾ったカオティクスに秘密の脅迫お願い。女の子らしくやさしく脅迫お願いしてます。かわいらしいでしょ?どう見ても脅迫だよバカヤロウ!!


続いての画像ですが閲覧注意です、そこまでですが一応ショッキングではありますので…






題名:戦争は戦争を生む
ジーパンの過去、戦争によって肉親を失い、二度に亘って居場所を失った彼女の心が「二人目のお母さん」によって利用され、戦争の道具にされてしまった。その教育、精神汚侵、洗脳の最終段階として二人目のお母さんが彼女にやらせたこと、それが「親殺し」。この時、ジーパンの人間年齢は10~12才ほど、完全洗脳かと思われたが…「あること」がきっかけで洗脳は解ける、それが「本当のお母さん」の願い、「戦争から逃げて」その警告に気付いたとき、彼女の身体は…

まず彼女にべっとりと付いている返り血、洗脳を施されたその瞳に光はありません。ただひたすら屍となった「二人目のお母さん」をアーミーナイフで刺し続ける。その目には涙を浮かべています、上記にもあるようにこの時点で人間にあらわすと10~12才程度、丁度もみじと同じくらいになります。少年兵というのを聞いたことがあるでしょうか?ジーパンは戦争の被災者から戦争孤児、そして少年兵になって傭兵という異質な人生を歩んで来ました、ベノとであった経歴などは不明ですが彼女は何だかんだ言って今でもベノのことを愛しています。彼女がすんなりとベノの心の扉を開けられたのはベノがどれほど彼女に心を許しているかがわかるシーンでもあり、あっさりとしてますが個人的には好きなシーンではあります

戦争という不毛な争いの犠牲者であり、愛する者と愛し合えない彼女、死ぬ事も許されず元に戻ることも許されない彼女は過去と向き合い続ける。ジーパンという一見ふざけた名前(偽名)に似合わず辛過ぎる経験をしている彼女、どうか女性という目線で見てあげてください、今の彼女がどれだけ気丈に生きているか。そしてベノと彼女はまた愛し合えるのか…


続いてですが本来ならこれがサムネでしたがサイズが合いませんでした(泣)




題名:未来過去今(これ)から

はい、お気づきだとは思いますが第五話のサブタイでもあります、これはそれぞれのイメージカラーによって彼らが今、置かれている場所を表しています。
ベノ=未来
ジーパン=過去
シャーヴァル=今
この絵だけ急ごしらえどころの話ではなく、投稿が遅れたのもこの絵に原因があります。なかなか構図が思いつかなかったのです。「難しく着飾るくらいなら簡単に布を羽織った方がよいのでは?」そう思ってあえてシンプルに、本当はもっとちゃんと描きたかった…ベノの顔の輪郭が納得いかないくらい気持ち悪いー!!…と私は思ってます

これについては話すことは特にありません、強いて言うならシャーヴァルの「良心の天秤」で言った「未来と過去に挟まれている」というのをイメージした結果、シャーヴァルが彼らに挟まれる形になりました。ある意味正解ではありますから…



さて、ここからは私がぜひとも注目して欲しいシーンを抜粋して説明します。まずはシャーヴァルパートのこちら

シャーヴァル「俺は怖いんだ…これが正しい事ではないかもしれないと心のどこかでそう思っている、だが…こうでもしないと…人間は争いを辞めようとしないだろう…?」


ステイル「天秤に掛かった良心…ですな、優しいあなた様らしく存じます…」
シャーヴァル「これは俺の暴論かもしれない、もしかしたら世界に認められず、この行為が失敗すれば俺たちは永遠に牢獄に閉ざされ、人間共のサンプルとして後時(あととき)を生きることになるかもしれない、それでも…」
ステイル「構いません、あなた様に頂いたこの命、永久にあなた様に捧げ、誠心誠意、私は仕えさせていただきます」


このシーンが今回のシャーヴァルパートで一番気合が入ってます。争いを止めたい、そのために自分の正義を振りかざす行為が本当は間違いなのではないか、世界に認められなかったら自分たちの存在は実験道具として永遠の後生を生きることになる。そんなシャーヴァルの心の震えを理解した上でのステイルの忠誠心。シャーヴァルが他を支え、引っ張っていく器であるとすればステイルは従者の鏡とも言えます。このシーンでシャーヴァルが覚悟を決めるというのも書いてる本人から不覚にも「カッコイイな…」と言ってしまう、そんなシーンです。


次はこちらのシーン


ジーパン?「なぜ本能を閉ざす」
冷たい目をした自分が目の前に立っている、その手にはナイフ、全身には真赤な血が身体の一部のように降りかかっている。恐らくは二人目の母の返り血だろう…
ジーパン「その力は使えない…、自分のためには…」
ジーパン?「本来の力を使えば、お母さんの教えを使えば!そんな身体にはならなかったはずだろ…」
ジーパン「…」
自分が自分の機械の身体を見る不思議な感覚に彼女はなんとも言えぬ感覚に陥っていた…
ジーパン?「あたしは五体満足で生きたい、生きて戦争に復讐する!そして女として人並みの幸せが欲しい!!お前のような身体は欲しくない!!」
ジーパン「あわてだって…本当は…」
ジーパン?「なら何故その力を使わなかった!?」
自分に捲し上げるように怒声を浴びせられ、彼女は返す言葉も無くただ立ち尽くしていた
ジーパン?「お前がその力を!本気で使えば良かったんだ!!そうすれば…!今頃お前も幸せだったんだ!!!」
ジーパン「ぐぅ…」
ギリリと歯を擦りあい、彼女は涙を流していた…。彼女の最大のコンプレックス、それがこの身体だ、この身体のせいで…彼女は…。
ジーパン?「見ろ!泣くほど悔しくて!泣くほど自分の行いに後悔があるなら!!死んで詫びろおおおお!!!」
ジーパンパートで一番好きなシーン。それどころか四話で一番好きなシーンです。特に最後の台詞がね

このシーンはジーパンの母親二人の対決シーンも兼ねています。過去に囚われた二人目のお母さんの怨念、過去を受け入れ、後悔している本当のお母さんの願い。その二つの思いが形となったのがジーパンという存在ではないかと私は思っています。五体満足で戦争に復讐できるわけ無いだろとか思われそうですが誰しもそれを望むのです。その希望を持った過去と絶望を受けた今、似ているようで全く違う、本当はどっちが闇を背負って光を持っているのかすら分からない。

そして最後の台詞はジーパン本人の本音でもあります。ちょっと言い回しがおかしい気もしますが逆に言おう、「普通、こんな切羽詰ったときにスラスラ綺麗事を言えるほうがおかしい」ですので少し混乱と言うか取り乱しと言うか…自分に素直になれない少女というイメージでの台詞です、最初の「見ろ!」これは実はジーパンにではなく過去のジーパンが自分に言い聞かせている事なんです。これは未来を受け入れろ、現実から目を背けるなと言う意味が込められています。次の「泣くほど悔しくて!泣くほど自分の行いに後悔があるなら!!」という台詞。これも過去のジーパンが自分に言ってることです。「泣くほど悔しくて」つまりは自分の身体が将来こうなってしまうという事をあらわしています。どうしてそんな身体になったか理由を知らない、理解できないから何時、自分の半身が失われるか分からない恐怖が過去の彼女を襲ってるわけなんです、そして「泣くほど自分の行いに後悔があるなら!!」この台詞ねぇ、理由さえわかったらバカヤロウ!って泣きたくなりますよ。これに至っては未来の自分に言ってるんですが未来の自分であるジーパンからすると過去の自分に一番言ってやりたい台詞なんですよ、この時過去の自分が泣いてますからね、「お前が言うな状態」ですよ、過去の自分からすれば「未来のお前が半身を失ったことに後悔があるなら」ジーパンからすれば「戦争に自分から踏み入ったことに後悔があるなら」過去と未来のお互いに後悔してるんです。ある意味シャーヴァル以上の板挟みです。そして最後の「死んで詫びろおおおお!!!」これは紛れも無く未来の自分に言い放った台詞です。未来の自分を殺す事で新しい未来を築いてみせる!…ですがダークネスポケモンになってしまった未来の自分に痛みは与えられても「殺す」ということができない。その結果永遠に自分を痛め続けることになる最悪の自己嫌悪に陥ります。それを受け入れ、本当の後悔は愛する者…ベノとの愛を果たせず、ずっとヤキモキして自分の本心を隠し続けていた自分を打ち明け、過去の自分と解りあい、過去を背負って生きていくことを誓う。禁じられた力は大切な人の為に使うと約束して…。と言った感じで



続いてはこちら

まお「まあ待て、本題はこれからだ、これは非常に不謹慎で無礼なのだが…今からべノの心の中を見ようと思う、これは今、べノがどうしてこんなことになっているのか、それを解明するためだ。そのため…他言無用で頼む」
MEXさん(電話)「まおっ!なんてことを!!?」
今、地組が…いや、全員が目を疑っている、あのプライドが凄まじく高いまおが土下座をしたのだ
まお「べノとは長い付き合いだ、正直我もこのようなことはべノを裏切る行為だと承知の上だ、しかし!我はべノの苦しむ姿を見たくは無い…!そしてこやつの秘密を護ってくれるというなら…我は喜んで命を絶つ、それほどの覚悟の上だ…!べノがどうしてダークネスポケモンとなったのか、そんなことはどうでも良い!!我は!純粋にべノの心の闇を祓いたいのだ!!頼む!!!」
まおが床に頭を付け続ける、それほどにベノを想い、信頼している。そのことを再認識した全員が他言無用の誓いを誓った
まお「ありがたい…感謝する!」
MEXさん「はわわ!!もう!頭を上げてください!!まお!!」
地組の面々は取り乱す、この辺りがまおをいかに信頼しているかが見て取れる

今回、このシーンを書いていいのか、書きながら複雑な気持ちになっていました。まおはそれくらいプライドが高くて地組から愛されている、そんなまおがプライドをベノのために躊躇いも無く捨てる、このシーンはまおとベノの絆が垣間見えるとても良いシーンだと思います。

それに焦る地組もかわいいですよね、どんだけまおを信頼してんだと(笑)MEXさんのあわってっぷり(笑)そう考えるとまおという存在は地組の一番の弱点とも取れますよね

次はちょっと特殊なこのシーン

ジーパン「人間が努力値なんか解明しなければ…、べノは何も無く生きれた、人間に憎悪を持つことも無かった、『』でもあれば努力値の見方も変わってこんな大量虐殺なんか起こらなかったのによ…」


このシーン、明らかに台詞の色が狙ってますよね(笑)もう色でわかったと思いますがこのもう一つの世界、過去に投降した『もう一つの世界』のことです、ではここで『なぜ最終章でやるはずだった』ネタとDC(ディレクターズカット)として出したのか、説明しましょう。ベノが言った20年前、これはポケットモンスター赤・緑のことです、ベノは設定としては赤・緑に生まれています、では『もう一つの世界』のベノであるパルはどうでしょう?『もう一つの世界』ではこんなシーンがあります

パル「ったりぃな...さっさと終わらせて次の街行こうぜ」
リツ「んだよこんな緑豊かな街なのにかよ?」
パル「...、なんかいけ好かねぇ、俺にはここいらは毒だ」


このシーンが複線です、この世界のベノであるパルは仲間になった場所こそジョウト地方の35~36番道路ですが…こちらでは「3番道路」の出身です、一方ベノの出身は「22番道路」実はニドラン♂の生息地は赤・緑とファイアレッドリーフグリーンで異なります。つまりは『赤・緑から』か『FRRGから』で世界が変わるという事です、赤・緑でないとてゐ国歌劇団は存在しない、逆にFRRGからだと彼らはごく普通の平和を掴んでいた、『もう一つの世界』の後書きにも書きましたがもしもFRRGからだったら人間に深い憎悪を抱くことなく平和だったのでしょうか…?それとも…?そんな深い複雑なワンシーン



ラストはこのシーン


ジーパン(電話)「お前よぉ…、本当のバカだな!」
ため息を混じらせ、後髪をかき上げながらジーパンが言い放つ、いかにもイライラしているのが目に見えている。
ジーパン(電話)「うっぜぇんだよ、まだわかんねぇのか?てめぇは恐れてんだよ!」
ベノ「恐れる…、シャーヴァルにか…」
ジーパン(電話)「まお、そいつをぶん殴れ」
まお「これでよいか」
ゴスっとピコピコハンマーがベノの頭にめり込む、
ベノ「てえな!!何しやがる!?」
ジーパン(電話)「確かにシャーヴァルにもだろうがな、お前が一番恐れてるのはそんなちんけなモンじゃねぇだろうが!てめぇはシャーヴァルに恐れてんじゃねぇ!『死』に恐怖してんだよ!!」
ベノ「…!」
的を射られたその言葉にベノはドキっとした、恋などではない、指摘された事で自分の中の何かが確信したからだ
ジーパン(電話)「確かにシャーヴァルの野郎が発端だろうがな!お前は唯一自分を殺せる相手と再会してビビってんだよ!!過去の惨劇にダークネスポケモンという鍵を掛けて!お前は過去と向き合わずに逃げ惑ってんだよ!!その証拠にてめぇの扉は茨に包まれ!深紅の血で染まっていた!過去の蛮行で今の自分を隠すように!!」



ジーパンパートを見れば彼女がどれほどベノのことを理解しているのかがわかる深いシーンです、もはや言葉は要らない。この後にベノが復活するというのも愛ゆえに…でしょうか…

お分かりだとは思いますがダークネスポケモンは普通では殺せません、現時点でシャーヴァルが最強と言われるのは彼を殺せる者が居ないからです、加えてベノとジーパンを殺せるのも彼だけ、シャーヴァルの戦闘能力も知ってるからこそ、ベノは大切な人であるジーパンを失いたくないと思い、一人でシャーヴァルの元に行こうとしていたんです。書いている私が言うのもおかしい話ですがお前ら(べノとジーパン)もう少し素直になれや!w

母親や仲間の死、そして今まで虐殺してきた罪も無い人々の死、そして最愛の人にも自分にも死が迫る。そんなことはさせねぇ、もう誰も殺させない、そんなベノの覚悟が垣間見えそうですね。





無駄に凝ったお話も今回限りでしょうか、それとも…?ともかく以前にも言いましたが今は†を優先します、合間に挟めるならラグナ旅を、そしてそれが終わり次第スペシャルⅡが始まります、教えてくれ若鶏…俺は後何文字打てばいい…?後何万文字、ブロマガで書き続ければいいんだ…、ベノは俺に何も言ってくれない。教えてくれ、若鶏。そんなネタを絡めつつ今日はこんな感じで、では五話も製作に入ろうと思います、今しばらくお時間ください、もうこれがラストパートでええやんというくらい書いたわ


では、またお会いしましょう