teikokukagekidan’s diary

主にハーメルンに投稿してる小説の設定

†MULTIPLE AIGIS† THE FORBIDDEN SCAR D READ 第六話 最終章Ⅰ 行き着く先は…

この物語は
てゐ国歌劇団の番外編
ポケモン
小匙一杯のグロ要素
申し訳程度のサクラ大戦要素
を含みます。これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい


追記、題名が変化しましたが内容は変わりません、タイトルは「THE FORBIDDEN SCAR D READ(ザ フォビドゥン スカー ド レッド)」 禁忌にして恐れられる深紅の傷、いつも通り頭悪い造語のタイトルです


現在のチーム編成

ベノ(単独行動)

ベノチーム もみじ タマズサ シュトラ わかな


まおチーム まお ライラ RTYUA くぃーん レジー

アデアチーム アデア ゆきの ライフ アベリア あるま ドラゴ しゅヴぁる カオティクス ラピス エクレール ジーパン

ラグナチーム ラグナ MEXさん このか アンペルト ルークス ぷりん らんまる ぼたん



現在地:ミアレシティ

〔目指すべき場所〕

まお「くうっ!雑魚がこれほど多いとは!」
走りながら影を相手にまおが叫ぶ!彼等が目指す場所に進むにつれて影をその勢力を増していた
くぃーん「だがやはりあそこで間違いないみたいだな!」
RTYUA「よおーし!ライラ!」
ライラ「おう!」
目の前の多勢を視認するとライラは赤黒いオーラを纏い、RTYUAに変身した!彼はゾロアークという種族の持つ『イリュージョン』を人間年齢16歳ほどにして極めに極めており、その精度は性別さえ超越した再現力と寸断違わぬ完璧な仕草で親のアンペルト以外が見抜けないほどだ
RTYUA・ライラ「『ツイン!サンダーネット!!』」
上空から降り注ぐ雷が地面に着弾すると同時に蜘蛛の巣状の電流が影の行動を束縛する!地組の面々はそれを綺麗にかわして先に進み、RTYUAとライラの二人も建物に糸をつけてまお達の後を追う
ライラ「大成功!」
RTYUA「ナイス!」
空中でハイタッチをするとライラは元の姿に戻り、走ってまおと並走する
まお「よくやった、べノの言うとおり貴様が居てくれたおかげで連携が取り易い」
ライラ「この場に居ないメンバーには化けれねぇが…その言葉ありがたいぜ!」



まお「着いたぞ!」
彼等が目指していた場所、それは…
まお「プリズムタワー!」
今は無人となったプリズムタワーだった
ジーナ「ここならミアレシティを見渡せるデス!」
くぃーん「監視カメラもここで管理している、恐らくは…」
RTYUA「てゐ劇を乗っ取った様に見せてシャーヴァルはずっとここで指揮してたのかも…」
ライラ「合点がいくぜ、他の組をあそこで監禁してニーナをこっちに隠してりゃあ時間稼ぎにもなる、万が一でもすぐに対応できるってんだな」
まお「盗聴器の件も電波塔でもあるここの方が電波を多く拾える、ブレーカーを壊したのにわざわざてゐ劇で活動するのもおかしな話ではあったな」
???「そのとおりだ」
背後の建物の屋上からプリズムタワーを背にするように跳んできたのはシャーヴァルだった…
シャーヴァル「まさかここまで追い詰められるとは予想をはるかに超えていた、イレギュラーも予想外だったが…お前たちの反撃もここまでだ」
まお「ずいぶんと品の無い格好ではないか、我のマントでも一着くれてやろうか?」
皮肉交じりにまおが挑発する、シャーヴァルの姿は目に見えてボロボロだった、それもそうだ、先ほどまで『イレギュラー』と戦っていたからだ
シャーヴァル「その好意はありがたいが遠慮しておこう、今はお前たちを倒すのが先だ」
まお「面白い、我をメッセンジャーボーイにしてくれた礼を今すぐ!この場所でしてやろう…!。お前たちはニーナを助けに行け、こやつは我が叩き潰してやる」
四人がその言葉通りタワーに向かうとまおは胸元からガベルハンマーを出す、かなり禍々しい外装をしており、全体的にトゲトゲしている、その形状はさながらニドキングの頭骨のような形を模している
シャーヴァル「そんな小さな槌(つち)で判決でも下すつもりか?」
まお「ふっ、”魔王”にたて突き、有罪で済むと思っているのか?」
シャーヴァル「俺に死刑は宣告できないとわかっているだろう」
仕掛けたのはシャーヴァル!刀を鞘から抜くと刀身が無かったのだが、黒いオーラが徐々に刀身を作り出し、鋭い刃となってまおに襲い掛かる!
まお「面白い武器だな、どこで手に入れた?」
シャーヴァル「俺の所持物だ」
まお「金庫にあったものだろう?罪がかさばるぞ」
シャーヴァル「罪など命ある誰しもが持っているものだ!!」
ガキィンと金音(かなおと)を響かせて互いの武器が火花を散らす!まおは余裕の表情だがシャーヴァルの顔には焦りが見て取れた
まお「(この焦り様…どうもおかしい…不自然だ)ふむ…」
シャーヴァル「はぁ…っ、はあ…っ!」
まお「貴様疲れているのか」
シャーヴァル「戯言を!」
まおは余裕の表情でシャーヴァルの攻撃を受け流す、この状況は普通ならチャンスだ、だが…
シャーヴァル「どうした、攻めないのか…!」
なぜかまおは武器を下ろし、そのままある場所に歩いていった、そこは…
まお「これにするとするか…」
ガコン!と音を立てたのは飲料物の自動販売機、そこからジュースを購入するとまおはそれをシャーヴァルに向かって放り投げた
まお「さて、そこにベンチがある、座れ」
シャーヴァル「どう言うつもりだ」
流石に警戒しているのかジュースは持てど敵意はむき出しだった、そこでまおは不敵な笑みを浮かべながら自らも購入したジュースを開封し、飲んで見せた
まお「…、ふっ、知れたこと、貴様…戦争にもルールがあると言ったな、実は法廷にもルールがあることを知っているか?使用者は8時間以上を越える労働をしてはならない、貴様も使用者であり、我の判決を受ける者、つまり一時ここで休憩を挟むのが常識という奴だ」
シャーヴァルは渡されたジュースを見て、躊躇う、なぜ情けをかけれるのかと
まお「その顔、情けをかけられていると思っているな?だとしたらその答えは見当違いだ、これはルールだ、そして貴様は戦争をしているつもりだろうが…我にとっては裁判だ、よって従え」
その言葉は高圧的ではあったが思いやりの言葉であることには変わらなかった、本当に潰す気ならこんな言葉を普通は言わない。というのも実は戦闘狂と呼ばれるまお、意外にもフェアプレイを好む傾向にあり、この差し入れも「シャーヴァルの全開が見たい」というものだった
シャーヴァル「…わかった、感謝して頂く…」
毒など効かない、いや、この男はそんな無粋な真似はしないと感じたシャーヴァルは躊躇うことなくジュースを飲み干した
シャーヴァル「…ぷはっ、後悔は…しないだろうな」
まお「当然、むしろ全力で来い、挑戦者を有利にし徹底的に叩きのめしてこそ魔王という存在は闇に輝く!」




プリズムタワー 屋上


くぃーん「くっ!何処だ!?」
RTYUA「どこにもいないんだけど!?本当にここなの?!」
ライラ「人質奪還の為とは言えシュトラがあっち(ベノチーム)で行動してるのが響いてるな…多分あの敵の数だ、早々こっちには来れねえな…」
ジーナ「ライラがシュトラに変身しても力までは出せないのが辛いデスねえ…なんで空飛べたり糸は出せるのに肝心なことが出来ないのデスか?」
くぃーん「変身した程度で私と同等のサイコパワーなど扱えるものか」
ライラ「あの糸や雷だって俺の幻術だぜ?あの影は形も質も無い物喰らってるだけだ、お前らもそれが見えてる時点で俺の幻術の範囲内だっつーの、俺は自分の幻術が効かねぇからお前等が見てる幻覚が見えてねぇんだよ。言うなれば目隠しでお前等の真似してんだぞ」
ジーナ「つまりは実態が無いデス?」
ジーナ(ライラ)「そういうことデス、ちょっとお姿お借りシマース」
RTYUA「変身はっや」
ジーナに変身したライラはそのままプリズムタワーから飛び立った
くぃーん「サイコキネシスも使えないのに…不思議な種族だ、ゾロアーク
RTYUA「ある程度成熟したゾロアークは陸海空あらゆるポケモンに化けて空を飛んだり海に潜ったりするってのは効いた事があるけど…ライラはまた別物のような気がするなあ…」
ジーナ「姿を借りられたのはシャクデスが私達も徹底的に探しまショウ!」




まお「どうした!?貴様その程度で我等に戦争を仕掛けたのか!?笑いものだな!!」
鋭い蹴りがシャーヴァルを蹴り飛ばす、そして建物に激突するより先にまおはシャーヴァルの首にかかと落としを決める。普通は死ぬ、間違いなく、だがシャーヴァルは峰でまおの足を払い、まお自身を除けさせる。
まお「みねうちか?刃の方でも構わんぞ?」
シャーヴァル「緊急時に気にしてられなかっただけだ」
まお「そうか」
一瞬で消えたまおはシャーヴァルの背後に回った、それを見切ったシャーヴァルは今度は刃の方で背後にいるまおに刀を振り切る!
キィン!!
シャーヴァル「…!?」
そこにあったのはまおのハンマー…いや、ガベル状の大きさではなくれっきとしたメイス状のハンマーそのものだった、シャーヴァルの刀はそれと衝突し、反動でシャーヴァルは大きく体勢を崩した、いや、衝突したとは思えないくらいの重量感で弾かれたのだ
まお「試させてもらう、不死であるか」
ゴグリィ!!とんでもない音を立ててシャーヴァルの首が捻れ、顔の正面は後ろに向いていた、要は首が180℃回転してる。首を捻ったのは…まおだ
まお「フッ…」
そこに、まおは容赦なく跳び蹴りを垂直にシャーヴァルの頭に向かって放った、その一撃は…シャーヴァルの頭部を蹴り飛ばし、さらにまおは飛び越えたシャーヴァルの身体を遠心力全開のメイスハンマーで思いっきりぶっとばした!!もちろんの事ながら直撃を受けたシャーヴァルの上半身は粉砕され、周囲に肉片と血が散乱した
まお「許せ、本気では無かった、ちょっとした余興だ」
ガラガラと瓦礫に埋もれた残りの身体を他所に蹴り飛ばし、シャーヴァルの頭部に話しかける。普通なら、いや、普通じゃなくてもこんなことをされたらひとたまりもない
シャーヴァル「素早く後ろに回りこみ、武器を設置しながら俺の頭上をムーンサルトしながら飛び越え、着地までに首をひねり、着地と同時に跳び、蹴りで頭を蹴り飛ばすか、二足歩行の生物にはオーバーキルもいいところだな」
だが…黒い闇が散らばった肉片や頭部から発生、集結し、シャーヴァルは無傷の姿に戻った、
まお「ほう…どうやら本当のようだな…丁度いいサンドバッグだ…!!」
シャーヴァル「生憎…時間が無いのでな、短期決戦で終わらせてもらう」
影角を構えなおし、身体を後ろに翻しながら地面に刀身を刺すと同時にシャーヴァルは地面を強く切り裂いた!
まお「!!」
切り裂かれた地面からはドス黒い影が飛び出し、徐々に龍の姿を模しながら地を這うようにまおに襲い掛かった!!
シャーヴァル「闇獣!黒龍降!!(あんじゅうこくりゅうらい)」
その影龍は獰猛な牙を剥き出しにし、まおを喰らい殺そうと迫る。だがまおは余裕でいなし、またしてもメイスハンマーを構え、龍を突っ切りシャーヴァルに攻撃を加えようと走った!
まお「疲れが出ているようだな!!このような小細工…!」
シャーヴァル「その決め付けが敗因だ」
まお「!!?」
先ほどまで確かにそこに居たはずのシャーヴァルの姿はどこにも無かった、確かに一秒前にはそこに…
まお「ぬぅ!」
シャーヴァル「はああ!!」
なんとシャーヴァルが上空からこちらめがけて突きの体制で降ってきた!これにはまおも急いで対応しようと動いた。だが…
シャーヴァル「殺しはしない」
まお「何を猪口才な…」
バァっと地面から黒い幕のような闇がまおの動きを止め、そのまま包み込んでしまったのだ。続けてシャーヴァルがその幕に全体重を乗せた突きを放つ…!
シャーヴァル「魔性深淵突き(ましょうしんえんづき)…!!」
ザシュっという音と共に抜かれた刀、シャーヴァルにはまおの物と思われる返り血に染まっていた。
シャーヴァル「殺しはしない、俺の主義は…世界の平和だ」
それだけを言うとシャーヴァルは走り去り、幕が解けた後全身がズタズタのまおは仰向けに倒れ、頭や目、口からも血を流しながら笑っていた
まお「まさか我が倒されるとは…な…。殺しは主義に反する…か…奴が倒したメンバーを殺していれば我等てゐ国歌劇団は全滅だったというのに…。世界平和…笑わせてくれる。志が同じではないか…」



〔路地裏〕

シャーヴァル「はぁ…はぁ…思った以上に苦戦…いや…最小限の被害で済んだか…」
ダークネスポケモンの特徴として、不老不死、不死身の再生力がある。だがスタミナや痛みなどは時間経過でないと再生しない。つまり先のまおとの戦いで負ったダメージ、首を折られたこと、蹴り飛ばされた痛み、メイスハンマーの直撃の衝撃はそのまま身体に残っているのだ
シャーヴァル「はやく…ステイルの援護に…」
???「そうは行かない」
路地裏の真ん中に居るシャーヴァルを囲むように三つの通路が封鎖された、RTYUA、くぃーん、レジーナの三人だ
シャーヴァル「…悪いが先を急ぐ」
くぃーん「まおを倒したのは知っている。まおからは前もって『負ければ好きにしろ』と命令を受けている」
RTYUA「んでもう一個、ニーナの場所さあ。わかんなくていい加減イライラしてきてさ、この街ぶっ壊して探しても良いんだけれど面倒くさいんだよね」
ジーナ「結果!話し合って決めマシタ!!ニーナの場所、吐いてもらいマス!今すぐ吐いてくだされば半殺しで済みマスヨ?私達は必要なら殺しをしても許されますので…隠れてる人間やポケモンが崩した瓦礫の下敷きになっても何ら問題は無いのデス。デスが私達としてもあまりそんなめんどくさい事したくないのデス。どうデス?ニーナの場所、ココは平和的にお話シマセン?」
シャーヴァル「…話すことは…何もない!!」
挟み撃ち状態から戦闘態勢に入る四人、特にシャーヴァルは息を切らしているのを必死で隠している
くぃーん「ふっ…」
RTYUA、レジーナが建物から離れると同時にくぃーんが指を鳴らした、その瞬間
シャーヴァル「!!」
周囲が大爆発を起こし、シャーヴァルは吹き飛ばされた!もちろんの事建物は崩壊し、先ほどまで居た場所は瓦礫に埋もれていた
シャーヴァル「っ…!」
さらに続けて瓦礫が投げつけられる。それを一つ一つ、真っ二つに両断し、斬撃を打ち飛ばす!
シャーヴァル「なっ…!?」
周囲の建物は崩壊している。つまり隠れる場所が無いにも関わらず三人の姿は無く、周囲に気配も姿さえ感じ取れない。
シャーヴァル「どこに居る…?」
警戒こそすれど全面には意識は集中できない。どこにいるか…どこからくるか…シャーヴァルの神経はだんだん研ぎ澄まされていった…
シャーヴァル「この状況…長期戦に持ち込むつもりか…?」
そう考えた瞬間!ズガアア!!と音を立て、先ほど両断した瓦礫がシャーヴァル目掛けて迫ってきた!
シャーヴァル「サイコキネシス…?」
再び構えなおし、瓦礫と周囲へ集中を向ける。攻撃してくるならこの瞬間だ
シャーヴァル「来い…!」
跳んできた瓦礫を両断すると同時にすぐ後ろを警戒し、振り向く。案の定周囲をレジーナが高速で飛び回っていた
シャーヴァル「波状攻撃か…?それにしては…おかしい…」
グチョっ
シャーヴァル「!?」
足に何かが絡みついた、それは粘着質の糸だった
シャーヴァル「どこからだ…?」
どこから飛んで来たのか、気になるところだがそれでも冷静を貫き、周囲を警戒する
シャーヴァル「(今のは足止めではなく…注意を引き付けたかったのか?バルジーナの動き、デンチュラの糸、そして…姿を見せないエーフィ…それを全て把握し、考えれる答えは一つ、絶対に向いて欲しくない方向がある…。例えば…)そこだ!!」
一線!影角の刀身を数倍に伸ばし、上空を切る。そこには…
くぃーん「チッ…」
巨大なリフレクターがあったのだ、その上ににくぃーんは居た。どうやら間一髪影角をかわしたようだ
シャーヴァル「光の反射を利用した見えない足場か、エーフィの能力、空気の流れを読み、相手の行動を先読みする。さらに万一反撃があっても大丈夫なようにしていたようだが…この影角にはそんな小細工は通用しない!」
おかしい。なんだ、この露骨な時間稼ぎは…。シャーヴァルはどこか違和感を感じていた。「何故上を見せなかったのか…」と
シャーヴァル「…?」
ふと上空を見上げる。そこには…蒼い煙が上がっていた…
くぃーん「私達地組が本気を出してしまうと…カロス全域に被害が出る…今のは警告だ…」
ニヤリと三人が笑う。シャーヴァルは足元の糸を切り、身体から黒いオーラのような物を放出する…
シャーヴァル「そうか…罪も無い命を危険に晒す事になるのか…」
くぃーん「貴様が脱獄などしてニーナをさらわなければ起きなかった事だ」
シャーヴァル「…確かにそうだ、原因は十中八九俺にある。だが…!それは罪無き命を犠牲にする言い訳などにはならない!!」
濃い黒紫色の瞳が徐々に黒く染まる。それと同時に黒いオーラはシャーヴァルを包み込む
シャーヴァル「来い…!誰一人死なせない!!」
???「誰がそこまでやれと言ったか!!」
その声に三人が振り向く、丁度シャーヴァルからは真正面、くぃーんの真後ろにその人物は居た
まお「貴様等!好きにしろとは言ったが街を故意に破壊し、命を脅かすことまで許した覚えはないぞ!!」
そこにいたのはまおだった。だがシャーヴァルは眼を疑った。その身体には傷一つ無かったからだ
まお「もしこんなところで最大威力のサイコノヴァやサンダーシンフォニー、サンライト・ア・ミーガを打ってみろ!!ミアレは壊滅!それどころか味方にまで危険が及ぶ!我はニーナを探せと命じたはずだ!吐かせるのは構わんが第一ニーナの居場所も知らず打つ真似は決して許さん!!」
まおに叱咤され、三人は悔しそうに力を引っ込める。因みに最大威力のサイコノヴァは一地方を無名の大地に変え、サンダーシンフォニーはジョウト地方タンバシティ→シオンタウンぐらいまで音が届き、聞こえた生物の聴覚器官を完全麻痺させ、内臓が破裂し、脳神経が死滅する。サンライト・ア・ミーガは信じられない話だがマグマを蒸発させるほどの破壊力がある。最大威力の技はどれもとても生物が居る環境で放って良い技ではない。それどころか生物が放ってよい威力の限度を軽く超越している
くぃーん「だが!コイツは貴様を倒し…」
まお「くぃーん、黙れ。我が負けたのは事実、だがコイツは、シャーヴァルは不眠不休の中で我等を倒し、今尚何かを全うしようという強い意志を感じる。こうなってしまっては我等の出る幕は無い。奴に任せる」
シャーヴァル「奴…?」
まお「ここで待って居ろ。好都合な事に今の信号弾でここに貴様が居る事が分かった以上すぐにでも来るだろう。我は負けた身、ましてや部下が無礼を働いた。先も言ったが出る幕はもう無い」
バサッとマントを翻すとまおは振り返り歩き出す。三人も続けて歩き出す
まお「ニーナの場所だが…貴様も酷なことをするな。至高回路があのバカと同じではないか」
シャーヴァル「…あくまで足止めのためだ。危害を加える気は無い」
まお「ふっ、あのバカが気付くものか…」
その会話が終わるとまお達四人は歩き去って行く。そして入れ違いに五月蝿いバイク音が響き、それはシャーヴァルの目の前で停止し、搭乗者はバイクから降りた
シャーヴァル「…」
ベノ「よぉ」

パァン!!

次回予告

ベノ「…話すことは何もねぇよな」
シャーヴァル「…」
遂に激突する二人。徐々に終着へと向かう戦い。なぜシャーヴァルは戦うのか。死したとしても尚、貫かねばならぬこととは…?そしてニーナは一体何処に居るのか…?あらゆる謎が今解錠を始める…!


次回 †MULTIPLE AIGIS† THE FORBIDDEN SCAR D READ 第七話 最終章Ⅱ 孤独の絆

誰も一人なんかじゃない。振り向けば仲間が居る



モチベが一番戻って欲しくない時期に戻ってきました。とりあえずⅡを投稿したい


動画というカテゴリー






これは少数の人としか繋がりを持たず、動画を作ると言ったり絵を描いたりすると言ったり小説を書くと言って早数年過ぎ去った私の思ったことです。




「動画」と言っても様々な種類にカテゴライズされる。多くを分ければ「魅せる者」「見る者」の二つだ。私は昔、「見る者」としてさまざまな物を見て転々としていた。時には面白いと思えば恐ろしくつまらないと思うこともあった、これは見る者としてだ。今は魅せる者として活動しているが現在進行形でモチベーションは下がっている。なぜだろうか、知名度や人気が無ければそれを求め、それがあれば重石と感じる。人である私が言うのもなんだが人間とはつくづくめんどくさい生き物だ、昨日まで笑顔であった人を泣かせるし力を得れば天狗になる。さらに自分にとって邪魔な存在を嫌悪し、最悪の場合殺そうともする。さらにイメージというのも重なる。同じようなことをしていても「あのバカは許さない」「大丈夫?」とここまで変色が激しい。ちなみにこれは実体験だったりする。私ととある人物は非常に似ていた。ネガティブなところも、誕生日も、黒いところも。やり直すためにと新しい居城を構えたことも同じだった。ただ周囲の反応はまったく違った。私にはそれが理解できなかったし今更と言うかもはや妬ましさの欠片もそこにはなかった。あったのは「虚無」、これ以外の例えも見つからないだろう。そして今も口走ってしまう。ダメだと思っても時々思う「私はどこで間違えたのだろう」と。

私は直情型だ、あまりに強すぎる衝撃には顔や感情に出るし私が「ここだ」と思ったら7割方当たる。だからこそ自分が妬ましい。意味が分からないだろうが私は昔の私を傷つけたくてたまらない。過去が強ければ今はもっと強くなる。だからこそ自分を殺さない程度に殺したい。簡単に言うと情熱や思想、理念を捻じ曲げたい。そうすれば今のように無能の長物ではないと私が思うからだ。私は果てしなく無能だ。動画はマトモに作り方を覚えられないし絵も目が歪む。自分を変えたくても変わらない。変えられない現実が辛く思い。何をしても満たされない。そもそも私はフォロワーが居る現在も孤独だと思っている。ゲームには誘われないし居ても居なくても同じだと思われている。こんなことが数年続いた、私は愚かで挫けそうだ、きっと動画など作れもしないし絵も上達しない。ポケモンバトルの腕だって廃れていく一方だ、きっとこんな記事だって誰にも見てもらえない。私には分かるのだ。このまま廃れても何も言われない。動画作らなくたって生きていけるし絵を描いて生計を立てているわけでもない。ましてやゲームごときで収入を得るなどバカのやる事だ。どうせ反応すら貰えず私も人知れず消え、ひっそりと居なくなるポケモントレーナー、「魅せる者」からまた「見る者」に逆戻り、腐って行くROM、私は何の為に実況者なぞを追い求めていたのだろうか。憧れ?名声?嫉妬?違う。どれも違う。では一体なんなのか、その答えは今だ見出せない。


†MULTIPLE AIGIS†総選挙順位




MA内での順位です


一位 ぷりん(グレイシア)47位

二位 ライラ(ゾロアーク)56位

三位 たらこ(ボーマンダ)64位

四位 ライフ(フライゴン)65位

五位 くぃーん(エーフィ)66位

七位 MEXさん(カメックス)75位

八位 ゆきの(ミロカロス)79位

九位 ラグナ(ラグラージ)81位

十位 エクレールレントラー)86位

十一位 あるま(アーマルド)90位

十二位 ステイル(アイアント)120位

十三位 カゼキリ(ロトム)129位

十四位 いっこんぞめ(バクフーン)134位

十五位 わかな(ジャローダ)136位

十六位 タマズサ(ハクリュー)168位

十七位 ルークス(ドレディア)173位

十八位 ドラゴ(ボスゴドラ)176位

十九位 このか(ユキメノコ)179位

二十位 トットッパ(クロバット)192位

二十一位 カオティクスウォーグル)204位

二十二位 もみじ(ガーディ)206位

二十三位 ただいな(ムウマ)214位

二十四位 アンペルト(ライボルト)227位

二十五位 ベノ・まお・アデア・シャーヴァル(ニドキング)256位

二十六位 クラッパ(ヨノワール)258位

二十七位 エレッサ(シビルドン)266位

二十八位 らんまる(ランターン)297位

二十九位 シュトラ(スターミー)299位

三十位 キサラギクレベース)308位

三十一位 デビローズ(ハピナス)342位

三十二位 チグサメ(カポエラー)362位

三十三位 しゅヴぁる(シュバルゴ)420位

三十四位 ジーパン(ズルズキン)424位

三十五位 アベリア(ビークイン)ラピス(ドラピオン)452位(同位)

三十六位 エルッタブ(ケンタロス)473位

三十七位 れんが(クイタラン)485位

三十八位 RTYUA(デンチュラ)511位

三十九位 ぼたん(ノクタス)531位

四十位 レジーナ(バルジーナ)622位

四十一位 ニーナ(ニドリーナ)670位

四十二位 しらみつ(バルビート)679位

番外編

名も無き旅団

リツ(オーダイル)182位
グンジョウ(ヘラクロス)187位
ノワールブラッキー)76位
シュリ(ウインディ)126位
パル(ニドキング)とムラサキ(クロバット)は上記のとおり…

八重桜

すみれ(リザードン)9位
クチナシオコリザル)433位
くるみ(ニドクイン)541位
あじさい(シャワーズ)109位
スズラン(カイロス)383位
ヒイラギ(ガルーラ)132位

ラグナファミリー

シャーリィ(バシャーモ)45位
ジュリィ(ジュカイン)61位

天組四隊長

ゆっこ(キュウコン)104位
ばかトノ(ニョロトノ)189位
バン(バンギラス)140位
キオウ(ユキノオー)311位

忍組

ハヤテ(ハッサム)118
ユウラ(マニューラ)146位
ドラーシェス(ドラミドロ)440
イッコウセン(ゲッコウガ)1
マキ(アギルダー)115

以上。終わりっ、疲れた

†MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 最終回 終末の日

この物語は
ポケモン
小匙一杯のグロ要素
申し訳程度のサクラ大戦要素
を含みます。これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい



一ヵ月後...

〔ルネシティ:めざめのほこら〕


ラグナ「手向けの花束って訳じゃねぇがよ、俺にはこれぐらいしか出来ねぇ」
めざめのほこらの最深部。そこでは水組隊長であるシャンガとその姉妹であったヴォルヴァの葬儀が行われた。もっとも既に葬儀は終了し、ラグナは一人残っていただけだが
ラグナ「せめてと思って織らせてもらった、こんなもん他の備えモンに比べりゃ貧相だがよ…」
その手にあったのは二着の着物、深紅の激しい柄と紺碧の落ち着いた柄の二着だ
ラグナ「ど真ん中ですまねぇな…」
それをそっと墓標に備えるとラグナは無言でその場を立ち去った…




ラグナ「…」
ベノ「…いい加減そのクソみたいな顔止めろ、仮にも世界を救った奴がしていい顔じゃねえ」
ヘリコプター内でラグナは無意識に悲しい顔をしていた。吹っ切れたはずなのに、あまりにも悲しすぎる顔をしていた
ラグナ「そうか…?なんだかな…」
徐々に離れるルネシティ、窓から見える町と自分の姿は重なっていた
ラグナ「やっぱり”命”ってやつは…儚く脆い…」
ベノ「ちげぇな。”儚すぎて脆すぎる”んだ、”何時の時代も”」
ラグナ「…一つしかないのにな」


ベノ「さて、俺達てゐ国歌劇団ホウエンに迫った危機を救った。だがそれは一人の犠牲を踏み台にした結果だ。手段は選ばないのが俺達だが…自らを犠牲にしてまで被害を最小限に抑えた英雄に敬意を払わないほど俺達は愚かではない。その空いた空席を埋めるものは誰も居ない。だが、俺は…」
ラグナ「…」

犠牲か…確かにそうだろうが…あまり宜しくない言葉…失言だな…だが…俺にはベノに反論する権利は無い。背負いきれない:殺し殺された命がある、後どれだけ命のやり取りをすれば良いんだ…?この先に見える未来は…何だ…?

ラグナ「…」
ベノ「おう、まおに続いててめぇも月一の隊長会議に狼藉働くたぁいい度胸じゃねぇか」
ラグナ「ぬぇっ!」
ぬぅっとベノが顔を近づけていた、ラグナはそれに気付いておらず。驚いて席からこけてしまった
まお「滑稽だな、どうした?会議は終わったぞ、隊長殿?」
ラグナ「はぁ…?」
エクレール「おめでとさん、良かったよ、心ここにあらずって感じの虚ろ目で決まってよかったね」
ラグナ「何が…?」
周りの隊長もニヤニヤしながらこちらを見ている。ラグナには何のことか理解できていなかった
アデア「ラグナさん、聞いてなかったんですか?今日からラグナさんは二代目水組隊長に就任ですよ」


ラグナ「はああああああ!!!??」


〔毒屋敷:総司令室〕

ベノ「役職は面倒だが、”毒組副隊長”、”てゐ国歌劇団副総司令”、そして”水組隊長”。三足の草鞋がんばれよ」
書類にポンっと押された判子を見たラグナは『嘘だろ』と信じがたい目をしていた。当然だろう、いきなり仕事が増え、さらにその仕事先は自分が弔った親友の部下達を纏めると言うのだから頭がオーバーヒートである
ベノ「”出来ねぇ奴”に回しゃしねぇよ、てめぇは今日からシャンガの意を継いでやってくんだからよ」
ラグナ「ちょっと待てよ、そんな突然…」
ベノ「おら、入ってきていいぞ」
ラグナの意見をガン無視したベノの声と共に続々と入ってきたのは…水組のメンバーだった

クロル(オーダイルファルケンの弟、水組副隊長
ファルケン(オーダイル♂クロルの兄★)
リリマル(マリルリ♀)
レビーシャ(シードラ♀★)
コースト(サメハダーメサイア(戦組)、しゃるの弟)
しゃる(サメハダーメサイアの妹、コーストの姉)
シャオラン(シャワーズ♂)

クロル「水組、只今参上しました」
ベノ「話してたのはクロルとファルケンだけだったな、他のメンバーにゃ初めて明かすが…そこにいるラグナが新しい水組の隊長だ、だが業務は今までどおり副隊長もするし副総司令もするしで大変だろうからしばらくはお前等のお荷物になると思う。だがな、亡きシャンガの平和への思いを受け継げるのはコイツだけだ、御誂え向きにこんな物まであったぜ」
動揺するメンバーにベノは直接あるものを託した。それは…シャンガがメンバーと自分の身に”もしも”のことがあったときの為に残していた手紙だった

ベノ「突然だが…お互いにサポートしてシャンガの思いを継いでくれ、俺からも頼む」


〔水組本部〕

ラグナ「えっと…とりあえず水組は水難救助が主としたレンジャー部隊だったな。詳しく何をするかまでは知らなくてな…すまん」
クロル「しっかりサポートさせていただきます」
ラグナ「とりあえず軽く自己紹介を頼む、クロルとファルケンも改めて。どうやら混乱してるみたいで…今だとどっちがどっちかわからねぇくらい混乱してる」
クロル「わかりました。自分がクロル、私の家系は代々シャンガ様に忠誠を誓い、お守りする事が使命でした…ですが…これからは亡きシャンガ様の代わりにラグナさん、いや…ラグナ様をお守りいたします」
ラグナ「ラグナでかまわねぇ。じゃあファルケンから続きを頼む」
ファルケン「自分がファルケン、クロルの双子の兄です。弟共にラグナをお守りさせていただきます」
リリマル「ウチがリリマルっス。ウチは呼び捨てが出来ない性質ですので隊長と呼ばせてもらいまっス」
レビーシャ「此方(こなた)はレビーシャ、前隊長のことも呼び捨てだったからよろこんでラグナと呼ばせてもらう。」
コースト「俺はコーストって名前です、こっちは姉貴のしゃる。他にも戦組にメサイアってのが…いでで…!」
しゃる「口数少ないお喋りが。少しは自重しろ、軽く済まさないと混乱を広げるだけだろ」
シャオラン「シャオランいいます、今は水組のお世話になってますが昔は隊長職でした」
ラグナ「お前…あっ!オーレ出身の滅組(めつぐみ)隊長だったシャオランか!」
コースト「なに?シャオランそんなすごいの?」
しゃる「お前が聞きもしないでズボラかましてたから知らんだけ。シャオランは今は解散したダークポケモン撲滅部隊、滅組の隊長だった。この説明をお前にするのは何回目だ?」
レビーシャ「それで46回目だ、しゃる。」
ラグナ「シャーヴァルがぜひお前と会いたいって言ってたな、解散したが元メンバーとは今も強い絆で結ばれているんだってな」


二時間後

シャオラン「それでそのトレーナーと協力してやっとの思いで最後のダークポケモンであるダークカイリュースナッチに成功しまして…」
ラグナ「ほぅ…俺達にも勝るチームワークだな。レベルが差が激しいのによく耐え抜いたもんだ」
クロル「ラグナ、四隊長からHL(ホログラムテル)が来ています」
ラグナ「なんだ…?つなげてくれ」
ヴヴン!
ベノ「よぉ、なんだ結構馴染んでんじゃねぇか」
まお「先ほどまで虚ろ目で隊長会議をしていたとは思えぬ爛々とした瞳ではないか。いっそ一足草鞋を捨ててみるか?」
アデア「よかった、仲良くできていて…」
シャーヴァル「ふむ、そこにいるのはシャオランか。顔を見るのは初めてだが雰囲気が違うな」
ラグナ「お前等一方的にボロカス言いたい放題だな」
ベノ「へっ、今から俺達より先にアローラ地方に行く御一行に言いたい事言って何がわりぃ?」
ラグナ「はぁ?」
その瞬間、ゴゴゴゴゴと部屋が揺れた。ラグナは嫌な予感を感じながらも黙ってソファに座った
クロル「これは…?」
ラグナ「お前等、これなあんだ?」
そこにあったのはソファ、よく見るとガッチリ固定されており、シートベルトまで付いていた
まお「快適な空の旅を楽しんでくるがいい。貴様等はこれよりアローラ地方の水と言う水を調べつくし、今冬からアローラに向かう全トレーナーのために身を水にして働くがいい」
アデア「ぼ…僕は反対しました…ましてやこんな方法…」
ラグナ「アデア、お前の顔を見ればどれだけ必死にその三人(主にベノ=バカとまお=アホ)を説得したかが分かった。」
落胆する二人。意気揚々とラグナ含む8人を打ち上げ花火にしようとしてる二人。そして…
シャーヴァル「ラグナ」
ラグナ「シャーヴァル…」
シャーヴァル「”あえて”この場を借りて謝罪しなければいけないことがある。水組のメンバーもだ、よく聞いてくれ」
ラグナ「…」
シャーヴァル「シャンガという御仁がダークネスポケモンだったそうだな、俺がそれを知ったのは先ほど、つまり隊長会議だ。事前に判明していたなら俺は迷わずシャンガを殺していた。この事に関して判明したのはラグナが最深部に行ったときが最初だということも聞いた。そこでラグナは判明してなかったとはいえ”説得”したそうだな、その後判明したダークネスポケモンである事実。恐らく裏に何かが居る。例えば…”あの悪魔を解き放った奴等”。俺は奴等がこれからも俺達の前に現れ、何かしら裏から糸を引いてくると予想している。何が起きるか分からん。用心した方がいい」
ラグナ「わかった、ありがとな」
シャーヴァル「話はまだだ、もしかしたら奴等は”シャンガをマインドコントロール”し、”殺されそうになったからダークネスポケモンにした”可能性も極めて高い。もしくはシャンガの決死の”抵抗”とラグナの”説得”でありえないはずの”リライブ”に似た状態になりかかっていたのではないか。俺はそう推測した。シャオランならわかると思うがリライブ不能と言われたXD-001も滅組決死の行動でリライブに成功した。いままで”殺すこと”でしか救えないと思っていた、その概念が皮肉にも”今回の件=シャンガの死”で明らかになった。もっと早く明らかにしていればシャンガは死なずにすんだかもしれない。結果論だがそのことでラグナや水組、てゐ国歌劇団のシャンガを知る者の心に傷が出来たとするなら…それはダークネスポケモンである俺の責任だ。その事を謝りたかった」
ラグナ「だったら…その思いを心に刻み付けろよ。そして…その命続く限りそれを背負って二度と同じ事が起きないように鍼組のメンバーと支えあって生きろよ」
シャーヴァル「その言葉…」
ラグナ「なんだ、やけに心に焼きついた”誰かの言葉”でな。それに気にすんな、シャンガはあそこで自分を殺すつもりだった、だから誰も出入りできないようにした。トドメは俺じゃねぇ、アイツが自分でケリを付けたんだ、同じ生きとし生けるものの為にな」
シャーヴァル「…そうか。フフっ」
ベノ「さあて、ロケットマンズ、準備はいいか?」
ラグナ「あぁ、出来てるだろ?お前等!!」
クロル「とっくに」
ファルケン「出来ています」
リリマル「ウッス」
レビーシャ「愚問」
コースト「おう」
しゃる「いつでも」
シャオラン「覚悟ならどんなときも」
ラグナ「いくぜ!!」


FIN.




後書き


皆さん、こんにちは、てゐとです。私は今、泣いています。いつしか「やっと終わった」から「終わってしまった」と思うと自然と涙が出てきてしまいました。それだけ私も彼等も成長できた一年ちょっと。長い間で途中くじけそうになったり色んな苦悩、挫折、思いがありましたが最終的に完結できて本当によかったです。ラグナはもちろんだしアンペルトやぼたん、あるまにらんまる、このかと旅が出来てよかったと思ってます。数話カットしましたがそれでも楽しかった物語だったって思い出になりました。


当面の目標はサン・ムーンまでにはⅡを完結させたいです。すでに台本や設定は完成しているのですが時間などがたりなくて…。寝る間も惜しんで編集してます

短いながらもこれで後書き、およびラグナの旅日記、完結とさせて頂きます。応援の声、励まし、支えてくださった皆さんには今一度感謝を述べたいと思います。ありがとうございました。




†MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 第二十二話 青空

この物語は
ポケモン
小匙一杯のグロ要素
申し訳程度のサクラ大戦要素
を含みます。これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい


〔トクサネシティ〕

ベノ「よし、解凍終わりだな」
水組のメンバーの氷を溶かしたベノたちはトクサネシティに居た。もうトクサネシティはほとんど水没してしまっている
ベノ「ラグナ…くたばってねぇだろうな…」



〔海底洞窟:海の棺桶〕

シャンガ「邪魔者は消えた、力も戻った…」
邪悪なオーラを携えシャンガは氷付けのラグナを尻目に海の棺桶から海上へと移動しようとしていた。だが…
シャンガ「’この身体’が施した術式か…これさえなければ…!!」
謎の結界のせいで出られずにいた
シャンガ「おのれ…」


〔???〕

ここは…どこだ…?

そうか…俺は…シャンガのぜったいれいどにやられて…

死んだのか…?氷は身体を貫いた、身体も包まれた、痛みも感じないほどに…

そして俺は…シャンガを…



もう…どうでもいいか…俺は…もう動けない…どうすることもできない…

まだ諦めるな

誰だ?

あたしの名はヴォルヴァ、本来ならシャンガと対を成す存在、ゲンシグラードン

ゲンシ…グラードン

まぁ今は肉体が無いんだけどな、シャンガに取り付いた邪悪な思念にこんな姿にされちまってね。本当ならえんとつやまにある『大地の棺桶』で眠りに付いてたんだけど…

そんな精神体だけなのに…どうして俺のところに…?

あたしとシャンガは対を成してこのホウエンの大地と海を均等に保つ存在。そのあたしはこんな状態、シャンガはあんな姿になってよ、このままじゃホウエンどころか世界が終わっちまう。そんな中アンタはシャンガのところに来て『殺す』ではなく『正気に戻す』ことを優先した、世界が危機に陥っているってのにもかかわらず…

当たり前だ、シャンガは…一人のポケモンである以前に俺達の仲間なんだ、殺すなんて偽善でも本人が望もうと本当はやりたくない…!

そこさ、あたしが評価してるのは

え…?

シャンガとあたしは姉妹も当然、そんなシャンガをあんたは救おうとした
。世界が危機だろうと仲間を救いたいってその気持ちに感動したのさ

俺はただ…これ以上大切な誰かを…失いたくない。もうたくさんだ、寿命じゃなく誰かに決められた
命なんてあっていいはずが無いんだ…!

あたしも賛成さ、だから…アンタにあたしのちからを貸す、それがシャンガに対抗できる唯一の手段、だから邪悪な思念は力を封印して眠りについていた邪魔なあたしを殺したんだろうね

教えてくれ…あんたの力があれば…シャンガは救えるのか…!?

結論から言うと無理だから殺して構わないよ、シャンガもそのつもりなんだろうね、だからここ(海の棺桶)に来たし入り口の水流をワザと激しくしたし最深部に結界も張ってるし逃がさずここで殺す気満々だねえ


…そうか…

落ち込むこと無いよ、万人を納得させる方法なんてありゃしない。あたしらが世界の為に取った行動だって現にアンタらを納得させれてないじゃないか。だけどそれは何もしない言い訳にならないしやらなきゃもっと多くの人を納得させられないじゃん

確かにな…、…、わかった。俺も改めて覚悟を決める。あんたらの…決死の覚悟、ふいにはしない!!

じゃあ、世界を頼んだよ、この力は一度っきりだから。絶対にしくじっちゃダメだよ!

あぁ!!




シャンガ「厄介な術式結界だった…だが…これで…!」

そこまでだ!!

シャンガ「っ…?」

声がしたのは…氷塊の中だった。その氷塊はひび割れ、とてつもない勢いで溶け出していた

シャンガ「何…!?」
その氷塊にΩ(オメガ)の文字が刻まれ、中に居るラグナが紅く光り輝きだした
シャンガ「まさか…!?」
ピシっ!!粉々になった氷は飛び散り、完全に溶けてしまった。水蒸気がモヤモヤと辺りを包み込み、晴れるにつれてラグナの姿が露になった、その姿は…!
シャンガ「っ…!!?」
ラグナ「俺はもう選んだぜ、シャンガ。もう迷わねぇ、本気でお前を…殺す、お前とヴォルヴァの思いを胸に!!もう一度この世界に青空を!!」
金色のラインを全身に炎髪灼眼のその姿、見た目は完全にゲンシグラードンを模していた
シャンガ「その姿…!」
ラグナ「今の俺は…俺は…!ソル・ラグナロク!!お前を殺す存在だ!!」
シャンガ「いくら強くなろうがこの肉体を完全に支配し力もすべて解放した、貴様など敵ではない…!」
何十にも重なったみずのはどうがラグナに襲い掛かった!だが…
ラグナ「…」
なんとかわすことなくみずのはどうは消滅した
シャンガ「っ…!」
ラグナ「無駄だ!お前の攻撃は俺に通用しない!」
シャンガ「おのれぇ…!」
うなり声を出しながら強引に結界を突き抜けようとするシャンガ、そしていよいよパリィンと音を立ててシャンガは海上に舞い上がった!
シャンガ「こうなったらこの世界を滅ぼしてやる…!」
そう言って巨大な水の球ができあがる、ただ集約したものとはいえ本土にぶつけられればひとたまりも無いだろう。だが…

ラグナ「やってみろよ、もう決着は付いてるぜ」
ソルラグナが大きく片手を天にかざした瞬間、シャンガに光の束が天より光来した!
シャンガ「この光は…!!?」
ラグナ「ソル!ゲイザアアアアアァァァァァーーーーー!!!!」
さらに光は倍加し、シャンガを包み込む、その規模はさらに広がっていく
シャンガ「だが…この程度では私は殺すことなどおおお!」
グサッ!!
シャンガ「…な……に…?」
胸に刺さった手、それは…シャンガ自身のものだった
シャンガ(これ以上は…!好きにさせない…!)
シャンガ?「き…さま…!!」
シャンガ(ヴォルヴァ…ラグナ…ありがとう…)
シャンガ?「ぐああああ!!!!」
その光の中で、シャンガの姿は消滅して行った…

ラグナ「…、終わったな、シャンガ」
上を向いたとき、ホウエンを包み込んでいた暗雲は晴れ、空には青空が広がっていった


次回予告
悲しい犠牲と引き換えに世界の危機は去った。失ったものはかけがえない仲間、手に入れたものはつかの間の平和、そして受け継いだものは…優しき思い。今、ラグナの旅が終わる

次回 †MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 最終回 終末の日


長きに渡った旅よ、さらば



†MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 第二十一話 原始海皇我(ゲンシカイオーガ)

この物語は
ポケモン
小匙一杯のグロ要素
申し訳程度のサクラ大戦要素
を含みます。これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい

〔ミナモシティ〕

しゅヴぁる「なんだ…?」
ルークス「さっきから雨粒の勢いが強くなってる…!?」
エクレール「多分だけど…そろそろ私達も逃げた方がいいね、もっと鋭い雨粒になると思うし」
土砂降りの中、毒組のメンバーは迫り来る荒波を押し返していた、だが先ほどから雨粒の威力は増大する一方だ
カオティクス(通信機)『聞こえますか?皆さん』
しゅヴぁる「どうした」
カオティクス「避難は終わりました、皆さんも毒屋敷に戻ってきてください」
もみじ「えっ、本当にいいの?」
カオティクス『降水の量が倍加しています、このまま荒波を押し返すだけでは皆さんも危険です。直ちに戻ってきてください』
しゅヴぁる「仕方ない。戻るぞ」
ルークス「行きましょ、チグサメ」
チグサメ「…(ラグナ…)」



〔海底洞窟〕

ラグナ「…この奥か、道中かなり浸水してたな…」
ピチャピチャと水溜りを踏みながら洞窟を進んだラグナはいよいよ最深部まで差し掛かっていた。そして同時に奥からとてつもない気配を感じていた
ラグナ「…」
無言で進んだ先にあったのは…巨大なα(アルファ)と刻まれた石だった。それは淡い藍色の光を灯し、最深部は幻想的な風景になっていた、とても外で異常気象が発生しているとは思えないほどだ
ラグナ「これは…言うなればアルファサファイアとでも言うのか…シャンガはどこに…」
キョロキョロと辺りを見回すが人影は何処にも無く、ラグナ一人だけがそこに居る。だが…
???「誰だ…この神聖な『海の棺桶』に土足で入り込んでいるのは…」
突如、声がした。美しくも邪悪な声、全てを包み込む包容と闇を重ねた存在はそこに居た。そしてラグナにはハッキリとわかった、誰なのか
ラグナ「シャンガ…!」
???「まだ力が完全ではないが邪魔な物は消し去る…誰であろうと…!」
ピシッと目の前の石がひび割れ、蒼い光と共に、それは姿を現した…
ラグナ「なっ…」
シャンガ(ゲンシカイオーガ)「その存在を許さない…!」
ドンっ!!とてつもない音と共にラグナは光線に打ちぬかれ、洞窟の壁に深く打ち付けられてしまった。
ラグナ「ガハッ…!」
避けれなかった、違う、攻撃が来るのは分かっていた、身構えていた、ガードもちゃんとした、『なぜか直撃した』
ラグナ「まさか…」
シャンガ「みずのはどう…防御など無意味だ…」
ラグナ「(嘘だろ…なんだあの破壊力…!威力、範囲、速度…全てがとんでもねぇ…!何より恐ろしいのは…これで完全じゃないと言ったことだ、恐らく俺が長々と旅を続けていたor気付かなかったらアウトだった…)」
シャンガ「考え事はそこまでだ」
ラグナ「ガアア!!!」
さらに壁にめり込むラグナ、まったく身動きできない
シャンガ「力試しにもならない」
ラグナ「くそっ!!」
なんとか抜け出すも三度みずのはどうの直撃を受け、一方的に攻撃を受けてしまっている。ラグナも完全に力が戻っているわけではないがそれを除いても強すぎるほどだ
ラグナ「何か…突破口が…!」
この時、ラグナの脳裏に浮かんだのは
ラグナ「っ…!!」
真赤な血だった、だが…殺したくない。目的は止める事だ。平和と命の呵責に苛まれ、ラグナは動けずに居た…
ラグナ「シャンガ!思い出してくれ!!」
シャンガ「…」
ラグナ「平和の為にって…!多忙だけどそれでも力になりたいって…アンタは言ったじゃないか!!そしてどれだけ遠く、忙しくても月一の隊長会議にいつも出席してるじゃないか!!」
シャンガ「…」
ラグナ「もうやめてくれ!!こんなこと!俺とアンタは仲間じゃないか!!」
その時、攻撃が止んだ
ラグナ「…え?」
顔を上げた先にあったのは…冷血な瞳に
シャンガ「して…」
一粒の
シャンガ「殺し…て…」
涙だった
ラグナ「シャンガ…?」
そこに居たのは…いつもの献身的で優しいシャンガの姿だった
シャンガ「もう…私は…戻れない…だから…」
ラグナ「冗談でも殺してくれなんて言うな!!」
シャンガの胸ぐらを掴み、頭から血を流しながらラグナが叫ぶ。その目には…涙が溢れていた…
ラグナ「命って儚くて、小さくて…無限の可能性があって…優しさも残酷も知ってて…誰かが奪って良いものじゃないんだ!!その命を護るのが俺達てゐ国歌劇団だろ!!アンタを救う為に…多くの命を救う為に…ここに来たのに殺してくれだと!!?命を甘く見るな!!今この瞬間だって失われてる命があるんだ!!でも俺達は不器用だから…不完全だから…それでも命を救いたいから…戦ってる、足掻いてるんだ!!」
シャンガの瞳には…いつしか大粒の涙が滝のように流れ出ていた…その眼にも光が灯ったようにも見える…
シャンガ「でも…もう手遅れなんだ…こんなことになって…」
全身を巡る赤い線、それは先ほどより、血より、赤く激しく巡っていた
シャンガ「もうすぐ力が戻ってしまう…そうすれば私は手のつけようが無い怪物として世界を暗雲で包んでしまう…だからここに居た、少しでも力を押さえ込むために…」
ラグナ「シャンガ…」
シャンガ「ラグナ…私を…楽にして…」
ラグナ「…、……わかった…」
俯き、あふれる涙を流しながらラグナは拳を握り締めた…、偽善で殺しなど…最低だ…そう思いながらもシャンガの、世界の為に取った行動を無下にしないためにも、ラグナは…!
ラグナ「うあああああ!!!!!」
ドスっ!!!貫いた。生暖かく冷たい感触、仕事でも殺しはする、だが…罪悪感と思いが激しく揺らぎ、ラグナは大粒の涙を流し、声を抑え、歯を噛み締め、深くシャンガの腹部を貫く、その赤い血はラグナの着物を汚し、地面を赤く染め上げていった…
ラグナ「シャンガ…」
シャンガ「…」
ラグナ「こんな…こんな方法しかなかったのか…くそっ…」
その時、シャンガの口から何かがつぶやかれていた…。それに気付いたラグナは耳を済ませた…最後の言葉…遺言として…
ラグナ「シャンガ…」
シャンガ「『ぜったいれいど』」
グサグサっ!パキパキパキ…ラグナを貫いた鋭い氷塊は…一瞬のうちにラグナを包みだした
ラグナ「なっ…」
信じられなかった、『ぜったいれいど』ではない、そこにいたシャンガは笑顔だった、そしてその腹部は…ラグナが決死の覚悟で貫いた腹部は
ラグナ「嘘…だろ…」
綺麗に再生していた、その光景をラグナは見たことがあった
ラグナ「ダークネス…ポケモン…?」
その言葉を言うと同時に、ラグナの身体は氷塊に完全に包まれた


次回予告
決死の覚悟、良心、それは所詮エサにすぎなかった。失意と絶望、裏切られた事の憎悪はラグナの中で渦巻いていた。無力な自分が虚無に消えたとき、ラグナはいつか見た景色を思い出す。


次回 †MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 第二十二話 青空



ダークネスポケモンは殺す事でしか救えない。だけど普通のポケモンには殺せない。さあさどうなるのでしょう



†MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 第二十話 光の先の闇

この物語は
ポケモン
小匙一杯のグロ要素
申し訳程度のサクラ大戦要素
を含みます。これがダメという闇の力の僕たちはとっととおうちに帰りなさい



〔124番水道〕

激しい海をクルーザーが走る。荒波を乗り越えて進んでいる。
ラグナ「相変わらず運転荒いな!!」
ベノ「黙ってろ!海に放り投げられるぞ!!」
海は豪雨に晒され、嵐の渦中と言わんばかりに荒れている
ベノ「くそっ!一旦トクサネで留まるぞ!」
あまりの高波や強風で船は揺られ、操縦テクニックの優れたベノでさえ難航するほどだ、それは目的地に行くにつれて徐々にその勢いを増しているようにも思える。そして突如としてその勢いは牙を剥いた
ぷりん「ベノっ!高波にさらわれてる!!」
いつもはのんびり屋のぷりんも機敏に反応する。今まさに波の上に居る、このままではトクサネシティと共に海の藻屑になってしまう!
このか「ラグナはん!ウチを思いっきりほって(投げて)!」
ラグナ「あぁ!行くぞ!!」
ぷりん「私は別で向かう!」
船から飛び降りたぷりんは氷のレールを作り出し、それに沿って一気にトクサネ海岸まで移動した、ほぼ同時にこのかも着地し、二人はお互いに片手を握り合い、高波に向かって指を刺す
このか・ぷりん「「エクリプスブリザード!!!」」
ビュン!!!放たれた小さな光線は高波を突き抜けると風穴を空け、そのまま一瞬であたり一面を凍らせてしまった。
このか「やりすぎたかもしれへんなぁ、ミナモ辺り今頃凍り付けちゃうん」
ぷりん「多分送り火山周辺だと思うよ、ってそれどころじゃなくて…」


ベノ(船の上)「ぷりん!そのレール敷けるかー!?」
ぷりん「海底洞窟までは強度が持たないから下ろすぐらいしか使えないーっ!!」
ラグナ「それでいい!早く!」
あるま「その必要は無い、ぼたん!」
ぼたん「あぁ…その間が無駄だ」
あるまは船から飛び降り、落下しながら船の下に付着している氷だけを居合い切りで切断した!それに続きぼたんが船の後ろ側を思いっきり蹴り飛ばす!
ラグナ「おわっ!」
すると船はトクサネシティ前の海岸に着水、壊れたり転覆しないのはしらみつが造型、制作したから
あるま「拙者たちはここまでだ!行け!一刻も早くこの異変を解決してくれ!」
ぼたん「ラグナ…!頼む…!」
このか「ホウエンと世界救えるんはラグナだけやで!」
ぷりん「がんばって!!絶対帰ってきて!!」
ラグナ「お前等…」
ベノ「行くぜ、あいつ等の思いを無駄にだけはしたかねぇだろ?」
ラグナ「あぁ!!」


〔127番水道〕

ラグナ「嵐が強くなってやがる…もうすぐ海底洞窟か」
ベノ「水組の連中が待ってるらしいが…あれか」
タマズサ「何も見えんけど…」
らんまる「じきに見える、それにしても…不愉快な気持ちだ、水場だというのに…」
アンペルト「どうやらわしらはいらん客のようじゃのう、さっきから全てを否定されてるような気持ちになる、さて…わしも仕事の時間じゃな」
ピシャアン!!と爆音を鳴らして雷が近くの岩場を破壊した!それも一つや二つではない、一気にだ
ラグナ「本当に良いんだな?」
アンペルト「安心せえ、わしは荒波や雷程度じゃくたばらんわ」
ニヤッと笑うとラグナによってアンペルトははるか上空に投げられた、そして全身に電気を集中させると放電を繰り出した!その光景は世界の終わりのようにも思え、とても眩しく、目を開けて見れないほどだ
アンペルト「わしに出来るのは避雷針になって雷を受け、ラグナを無事に送り届ける事…!必ず青空を見せえよ!ラグナ!」
バリバリと音を激しく鳴らし、アンペルトに雷が集中する。流石にキツイのかフラッとするが電磁浮遊でなんとか空中に留まる
アンペルト「この程度…!」


ベノ「なんてこった…」
そこにあったのは…水組全員の氷像、いや、凍りついたメンバー達だった、全員何かに怯えるように凍てついていたのだ
ラグナ「…シャンガ…!どうしちまったんだ…」
ベノ「ラグナ、気持ちは同じだ、だがな、お前にはやる事がある、わかるな?」
ラグナ「あぁ…!」
タマズサ「手順は話したとおりやね」
らんまる「らんまるとタマズサでラグナをサポートしながら海底洞窟に入る、だな」
ベノ「こいつらの回収と解凍はこっちでやる、行って来い」
ラグナ「頼んだ。タマズサ、らんまる、行くぞ!!」
三人が固まって水中に深く潜った、そこは話のとおりとても普通ではない海流が渦巻き、侵入する物を拒む闇のようだった。だが三人は臆することなく一気に加速し、突っ切っていく!苦しいが穴が見えたとき、ラグナは確信した、海底洞窟だと。
ラグナ「(あそこにさえたどり着ければ…!)」
アイコンタクトもままならないまま三人はひたすら必死に泳いだ、そして…!
ラグナ「ぷはっ!!」
タマズサ「けほっ…けほっ…」
らんまる「まさか水タイプのらんまるたちが溺れかけるとは…」
ラグナ「…休んでろ、こっからは俺がやる」
タマズサ「お願いな…」
らんまる「ラグナ…」
ラグナ「心配いらねえ、正気にしてくるからな、ぶんなぐって…!」


次回予告
いくつもの仲間の活躍でたどり着いた海底洞窟、最深部にたどり着いたラグナが見たものは紛れも無くシャンガの姿だった、だが…その身体には普通のカイオーガに見られない模様があった…、だが…それだけではなかった…!

次回 †MULTIPLE AIGIS† ラグナの旅日記 第二十一話 原始海皇我(ゲンシカイオーガ


後三話、ラストスパート